デジタルプロジェクトがうまくいかないとき、原因は技術そのものではないことが多いです。何を変えるためのものなのかが、誰の手元にも書き残されていないのです。フレームワークを選び、公開日を決め、半年後に手元に残るのは、よくできてはいるが目的を説明しづらい製品、という結果になります。
違いは、最初の打ち合わせでたいてい分かります。うまく進むプロジェクトは、課題を平易な言葉で言えるところから始まります。「スタッフが同じ注文を2つのシステムに打ち直している」「お客様がスマートフォンで予約フォームを途中で離れてしまう」といった具合です。
まず課題を決め、測り方も決める
デザインツールを開く前に、率直な質問にいくつか答えておく価値があります。毎週最も時間を取られている業務はどれか。お客様はどこで諦めているのか。月曜の朝にチームが見たいのに見られない数字は何か。そして、よく飛ばされる質問がこれです。公開から3か月後、成功したとどうやって判断するのか。答えが「なんとなく良くなった気がする」なら、そのプロジェクトにはまだ目標がありません。
この工程を飛ばすと、デモでは見栄えがするのに、事業には何の役にも立たない高価な機能が出来上がります。
シンプルにするのは、見た目より難しい
コーポレートサイトや予約アプリ、社内ダッシュボードのために、マニュアルを読む人はいません。人はタップし、スクロールし、迷った瞬間に離れていきます。良い製品は、探しているものにすぐたどり着け、できるだけ少ない手順で終えられます。ボタンを押した後に何が起きたかも伝えますし、失敗したときには何が問題だったのかを示します。決済が通らなかったからといって、注文内容を最初から入力し直させるべきではありません。
シンプルとは、機能を削ぎ落とすことではありません。数十の機能が必要なシステムもあり、その場合のデザインの仕事は、ユーザーがその瞬間に必要なものだけと出会えるように並べることです。
お客様には見えない部分
きれいな画面の下には、間違っているときにだけ表面化する判断がいくつも積み重なっています。誰も画像を圧縮しなかったせいで重いページ。入力された内容をそのまま信用するログインフォーム。バックアップのないデータベース(必要になった日に初めて気づきます)。開発者のノートPCでは動くのに、中価格帯のスマートフォンでは苦しいアプリ。
キックオフの場で話して楽しい内容ではなく、だからこそ後回しにされがちで、後回しにした分だけコストが膨らみます。公開後にセキュリティを追加したり、コードの構造を作り直したりするほうが、最初から計画するよりずっと高くつきます。そのため、パフォーマンス、セキュリティ、保守性、拡張の余地は最初のスプリントから織り込み、何かが壊れたときにお客様より先に私たちが気づけるよう、監視も整えます。
公開は終わりではなく、途中経過です
実際に人が使い始めると、要件定義書には書けなかったことが見えてきます。誰も見つけないボタン、半数が途中でやめるフォーム、作ったのに誰も触らない機能。アクセス解析や、お客様と社内チームからの直接のフィードバックが、どこを見るべきかを教えてくれます。
適切な対応が全面的な作り直しであることはめったにありません。いちばん大きな問題を直し、効果があったか確認し、次の問題に進みます。小さな変更はリスクが低く、そのたびに、ユーザーが実際に何をしているのかを学べます。改善の優先順位は、声の大きさではなく、事業への影響で決めてください。
良いソリューションとは
機能が最も多いものではありません。最初に挙げた課題を解決し、使いやすさを保ち、作り直さなくても事業と一緒に成長できるものです。
SUMでは、ウェブサイト、モバイルアプリ、Shopifyストア、社内システムのどれでも、この考え方で進めています。最初にヒアリング、次に設計、その後は短いスプリントで開発し、公開後もサポートを続けます。解決する価値のある課題をお持ちなら、SUMのウェブ・モバイル開発サービスの進め方をご覧いただくか、次のプロジェクトについてお問い合わせください。